線フェアリングとの大きな違いは、船体を3次元的に処理するところにある。これは柔らかいゴムの表面を指先でつまみ上げ、曲面を変化させることを想像してもらえればよい。その指先で摘んだ位置が制御点であり、上下左右に移動を繰り返し形を整えて行くことが、面フェアリングの基本的な考え方である。しかし、この制御点は与えられたライン上に存在しないことと、フェアリングの基準が面であることから、計画線型との比較が困難になってくる。その手段として、各断面形状をテンプレート(下敷)として用意し、自由に変化する曲面をテンプレートのラインに近づけながら、前後上下との整合性を取って行く。